ユーザー・インターフェース (user interface)


いきなりですが皆さんの名刺ではどういうことに気を使っていますか?
カラー多色刷り?オリジナルマーク入り?などなど、つい表面的なデザインに目がいってしまいますね。
ところでコンピューター用語の,ユーザー・インターフェース,という言葉をご存知でしょうか?「コンピュータを使う人(=ユーザー)が、いかに抵抗感がなく、しかも間違えずに装置やソフトウェアを使えるかという仕組み(=インターフェース)の研究および、考え方の総称。」と言うことです。少し飛躍して『ユーザーが使いやすい仕組み・仕様をどう考えるか』という,接点の考え方,と解釈したらいかがでしょうか。
上でみた皆さんの名刺はユーザー仕様になっていますでしょうか?
 つまり、名刺を貰う側(=ユーザー)の利用を考えた仕様であり、情報を確実に提供しているかが気になるところですね。では、貰う側が欲しい情報とは何か?結局、肩書きと電話番号と電子メール先ぐらいで持って帰ってデーターベースに入れて名刺自身は単なる紙切れになったりしていませんか。しかし、後日よく考えてみるとどんな人だったかな?顔を忘れた?など文字情報以前にその名刺が実際の相手に結びつかないなんてことも多いと思います。そう考えると紙切れのデザインに趣向を凝らすよりも、まず渡した本人自身であることがわかり、紙情報へのINDEXとなる情報が実は相手との,インターフェース,になるのではないでしょうか? 
 こう考えてくると紙名刺に詰込む情報をどうしょうかと思ってしまいますが、まずはユーザー側にたって考えてみたらいかがでしょう。相手により名刺(情報)を使い分けたり、顔写真や似顔絵を入れたりするなどユーザー・インターフェースを考えて皆さんはどんなアイデアを盛り込みますか?

        〈中村伸二・建築研究所 中村伸二〉