深刻化しつつある環境破壊を抑制するために2001年4月より「グリーン購入法」が施行され、国は自ら環境負荷の少ない物品を購入することを義務づけるとともに、地方公共団体には努力義務、民間事業者・国民にはできる限り購入することを期待しており、循環型社会を目指そうとしております。その物品を購入する際、有効かつ適切な環境情報として「環境ラベル」があげられます。
環境ラベルとは、製品やサービスの環境情報を、製品や包装ラベル、製品説明書、広告、広報などを通じて購入者に伝えるもので、環境負荷の少ない製品を選択するときの手助けになることが期待され、その果たす役割はますます大きくなってきました。
現在、さまざまな環境ラベルがありますが、ISOでは、以下のように環境ラベルを3つのタイプに分けて規格(タイプVについては技術報告書)を制定しています。
タイプTは学識者、有権者による第三者が環境配慮型製品の判定基準を制定し、認証を行うもので、認証された製品にはラベルを貼付することができます。エコマークはこれに属します。
タイプUは製品の環境主張を企業が自己宣言するラベルであり、企業が独自の基準を設定し、この基準を満たした製品に対して自ら付与するラベルです。飲料用のペットボトルについている、メイビウスループはこれに属します。
タイプVはタイプT、Uとは異なり基準がなく、環境負荷をLCA(ライフサイクルアセスメント)による定量的なデータとして表示し、環境配慮型製品としての判断を購入者側に委ねるものです。
以上のように、消費者が「環境ラベル」という新しい情報で製品・サービスを選べば、企業活動や社会を環境配慮型に変える効果が期待されます。
[大阪府建築都市部 早澤美紀]
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