世界の人口は途上国を中心に増加傾向にあり、それに呼応する以上に途上国のエネルギー消費が増大すると見られ、将来の地球全体のエネルギー需要は著しく増大すると予測されている。しかし、そうなれば温室効果ガスは増大し資源も枯渇してしまう。限りある地球であることを前提に、将来の人々が現在先進国の我々が享受している程度の快適さを失わず、また、途上国も生活レベルの向上を前提とした生活ができることを保障するために、我々の日常活動の中で資源・エネルギーをどの程度効率よく活用するかの目標を定めたものである。1991年にドイツのヴァパータール研究所によって提起された。その考えは、先進国1人当たりの資源・エネルギー消費量(あるいは二酸化炭素排出量)を、2050年に現在の1/10に削減することを目標としている。これは、いわばサスティナブルな生活のための指標であり、私達に価値観と社会経済システムの転換を求めるものでもある。
・化石エネルギーの利用効率を10倍向上させる [アール・アイ・エー大阪支社 大坪明] |