簡単に言うと、設計者と設計料を同時に決めるのが競争入札、実績と提案書を審査して設計者を決め、後から設計料を決めるのがプロポザ−ル方式、提案書を求めず、まず設計者を決め発注者と交渉しながら設計内容や設計料を決めるのがQBS方式となる。 価格競争の場合、能力の低い者が低価格で落札すると品質が低下する。激しい競争になると高い能力者も価格を下げざるを得ず、サ−ビス量が不足する。従って高品質を確保するには「能力の高い人物に的確な価格」で依頼する必要があるのである。 この「QBS」のプロセスは対象プロジェクトに対し、業務の取組み体制、担当者の実績、経験や代表作品を審査し最適格者を決定する。その際具体的な設計案は求めないので、設計競技方式のように設計案に拘束される事はない。発注者と設計者は設計内容や業務内容・範囲、期間等を協議、確認し報酬について交渉する。 好い事ずくめの様だが、実施にあたり発注者には誰がどのような評価方法で選ぶのか、又公平で透明性の高い評価の仕方が前提で、そのプロセスをディスクロ−ズできるものであることが求められる。 [建築情報センター委員会 坪田眞幸] |